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2008年06月11日
「フーゾク」取材レポートを7月号で掲載
風俗嬢はみんな「普通の女の子」である
本誌で連載中の「フーゾクを斬る」だが、まもなく発売される7月号では、本誌記者らによる「風俗店体験ルポ」が特集のメインとなっている。
現役高級ヘルス嬢のインタビュー、業界幹部への直撃取材などを経て、「関係者から話を聴いてばかりいても、はじまらない。誰か体験記事を書かないか」と編集部に持ちかけたところ、「ハイッ!」「任せてくださいっ!」と、まあ反応のいいこと(笑)。
彼らの「取材成果」は本誌でじっくり確認していただくとして、なかには「ジャーナルでフーゾク体験記事なんて…」と眉をひそめる向きもいらっしゃるかもしれない。確かに、これまでの本誌のイメージはどちらかといえば強面なもので、「H系」の記事、風俗関係のレポートなどとはほとんど無縁だった。
だが、ススキノを特集していけば「フーゾク」は避けて通れないテーマ。2年前に企画を始めたとき、私の頭のなかには、すでに予定がたっていた。どうしても「18禁」的な内容を含んでしまうため、読者のなかにはナーバスになられる向きもいらっしゃるかもしれないが、ご容赦いただければ幸いだ。
ススキノの「フーゾク」、あるいは性風俗産業を真正面からレポートした記事というのは、実は少ない。キャバクラ、ヘルス、ソープといった風俗店については、数多ある情報誌やスポーツ紙、廃刊した「すすきのタウン情報」、同じ月刊誌の財界さっぽろ、あるいはネットの案内サイトなどでも紹介されてきたが、それらはむしろデータベース的扱いであり、広告というニュアンスが強かった。
そんななか「もっと自然体のレポートがあってもいいのに」という思いで、編集部に取り組んでもらったのが今回一連のフーゾク特集だ。
いわゆる「フーゾク」はその種類こそあれ、基本的には性的刺激をサービスに置き換える産業である。法律的な矛盾を抱え世間のねじれた視線を浴びながらの商売──。
建前と虚栄に生きるオトコたちの「本音」を受け止めながら、彼らは彼らで懸命に「夜の街」を支えてきたことが、今回の特集でよく分かった。そこで働く女性たちのリアリティにしてもしかりである。ススキノを構成するパーセンテージを見ても、その存在は無視できない。そして、性風俗業界が「性犯罪の抑止」に一役買っているのも直視しなければならない事実であることも実感した。
少なくとも私は、今回の特集を通して「利用しながら下に見ている」世間の視線に、どこか違和感を覚えずにいられなかった──。
Posted by 北方ジャーナル at 08:03│Comments(0)
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