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2008年05月30日

支庁再編が落とす影

支庁再編が落とす影

 北海道は、6月の第2回定例道議会に支庁再編に向けた条例案を提出する。道は来年度から、現在の14支庁を9カ所の総合振興局と5カ所の振興局に再編する意向だが、振興局となれば「機能縮小=職員大幅削減」は避けられない。所在地域では、商業者を中心に反発が根強いようである。

 支庁制度をめぐっては、本誌連載の「北海道独立論」においても、白井暢明氏(名寄市立大学教授)が何度も論考を行なってきた経緯がある。巷間でも、交通網や情報インフラが発達した現在は総合振興局すら不要だと主張する人もいれば、逆に本庁側の機能を縮小して地域に近い道政にすべきだという人もおり、まさに議論百出の様相だ。

支庁再編が落とす影 ここまで書いて頭が痛くなったので、先日出張した日高地方の話でお茶を濁したい。振興局への格下げが濃厚な日高支庁が管轄するのは新ひだか町など馬産地の7町で、北海道の約6%弱の面積だ。といっても、広大な北海道のこと。日高支庁のHPによれば、和歌山県や福岡県にほぼ匹敵する広さなのだそうである。

 日高支庁があるのは、最も人口規模の大きい「新ひだか町」(静内町と三石町が合併)ではなく浦河町だ。庁舎は、国道拡幅に伴って美しく整備された街並みを見下ろす小高い場所にある。

支庁再編が落とす影 浦河市街を歩くと、商店のショーウインドーには例外なく「日高支庁の存続を!」と「ホッカイドウ競馬」の貼り紙が並べられているのだが、町の人たちに話を聞くと複雑な思いがあるようだ。

 ある商店主は、「今さら声を上げても、どうにもならないのだろうけど」と諦めの表情。「もともと単身赴任の人が多かったけど、道職員が減れば食品や日用品には影響が出ると思う。でも、こういう時勢だから仕方がないのかも」。

 チョンガー(単身赴任者)が減れば、最も影響が大きいのは居酒屋など料飲店だろうか。そこで夜のマチでも話を聞いてみた。
「そりゃ、影響は小さくないと思うよ。でもねぇ、一番悪いのは高速道路だよ」
そう語るのは居酒屋の店主だ。
「景気のいい頃はゼネコンの人たちも頻繁に来てたけど、その頃は日帰りなんかできなかったからね。泊まればカネを落としてくれたものですよ。でも、今は日高道が富川IC(むかわ町)まで来ちゃって、札幌からでも3時間でしょ。支庁廃止の前に、日高道の影響が大きかったんですよ」

 ここ10年ほどだけを見ても、高速網の整備によって地方での取材はずいぶん楽になった。だが、移動時間が短縮される影で泣いている人たちもいるわけだ。国土の均衡ある発展という言葉はそもそも詭弁なのだろうが、いろいろ難しいものである。また頭が痛くなってきたので、この辺でお開きに。(ひ)


Posted by 北方ジャーナル at 17:30│Comments(0)
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