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2007年10月20日

錦で薩さんを悼む

  ススキノの老舗焼き鳥屋「錦」は、いつものように混んでいた。店自慢の焼き鳥を肴に焼酎をお湯割りで胃の腑に流し込みながら、映像媒体常務のO氏、月刊誌記者A氏と話題にしていたひとつは、10月18日未明に90歳で亡くなった財界さっぽろの薩一夫会長のことである。

 道内における、おもだった経済人やメディア関係者で薩さんのことを知らない人は、まずいない。ことに同じ業界に身を置く雑誌屋の私などは、これまで数多くの「薩伝説」を耳にしてきたものだ。彼の表立った経歴や功績はともかくとして「事実は小説よりも奇なり」を地でいく、それらのエピソードは、恐らく今後も公に語られることはないだろう。

 46年前の創刊。以後、「財界さっぽろ」というメディアモデルをつくりあげ、その編集・営業スタイルは一種のビジネスモデルとして各地で広がるに到った。月刊誌クオリティが薩さんに関する批判キャンペーンを誌面で展開したこともあったが、敵も多かっただろうし、功罪は確かにあったろう。だが私はそれらも含めて「やはりたいした人だった」という感慨を強くもっている。今回の逝去の報に触れて、ご冥福をあらためてお祈りしたい。

 薩さんに色々な意味で世話になり、感謝の気持ちを抱いている関係者は実際のところ少なくない。そういう人たちの話を訊いていると、軽々に薩さんのことをしたり顔で批判する気持ちになれないものだ。驚くべき多面性と融通性、アイデアを具備していた巨人というほかない。

 近年は、病気療養に専念し会社に顔を出していなかったと伝えられているが、この大きな創業オーナーを失った財界さっぽろが、今後どのような展開を見せていくかも興味深いところ。

 薩さんと比べるわけにはいかないが、今年4月には本誌の前発行所である北方ジャーナル社のオーナーだった寺本雄市氏も鬼籍に入っている。

 これらも含め道内のメディアにも、見渡せば色々な動きがある──。

 気がつけば、焼酎のボトルは空になっていた。良心的な料金と、きさくで家庭的な雰囲気の「錦」店内は、サラリーマンを中心に満卓状態。場を仕切る女将さんの存在感もいい。ガヤガヤと屈託のないお喋りや議論があちこちで繰り広げられている。なにか懐かしい──。そんな気持ちにさせてくれる居酒屋である。


Posted by 北方ジャーナル at 23:16│Comments(0)
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